発達障害×中学受験ブログ|塾選びや勉強法の悩みと体験談

発達障害の中学受験塾選び" 中学受験

<2025年5月更新> 

この記事にはプロモーションを含みます

 

発達障害(ADHD、自閉症スペクトラム)、グレーゾーン、2Eギフテッドのお子さんについて、中学受験をご検討中の方。

勉強法や塾選びについてお悩みはありませんか? 

発達障害でも受験勉強できるのかな?

ADHDの子に合う塾をどのように探していいのかわからない。

自閉症スペクトラムの子も集団塾に通って勉強しないとダメ?

 

この記事をお読みいただくと…

発達障害(ASD・ADHD・LD)、グレーゾーンの子が、

  • 中学受験をする理由
  • 中学受験をする中で困ること
  • 向いている塾や勉強スタイル
  • 塾選びのポイント

これらの点について知って頂くことができます。

 

ADHD+ASDの特性を持つ男子高生の母で兼業ライターです。

息子は中学受験の末、私立中高一貫校に元気に通っています。

息子に合う環境を求めて中学受験を始めてみると、発達障害を持つ子にとって必要な情報が極端に少ないことに気づきました。

発達障害を持つ子の中学受験情報を提供し、保護者の方を少しでも応援できればいいな…という思いで、本記事を書いています。家庭教師、塾講師経験があります。

 

<関連記事>英語学習についての記事です

発達障害の子は英語が得意?向いている理由とおすすめ教室
発達障害の子が英語を得意になる理由とは?特性に合う学び方と、家庭でできる工夫・教室選びのヒントを紹介します。

 

1. 中学受験を目指す発達障害の子が増えている理由

ここ数年、中学受験の受験者数は増加傾向にあり、少子化の中でも2025年は過去3番目に多い受験者数となりました。

 

そんな中、発達障害を持つお子さんも中学受験に挑戦するケースが増えているそうです。

 

どういう理由で発達障害を持つ子が中学受験をしているの?

 

発達障害の子が中学受験を選ぶ理由

発達障害を持つ子の保護者の方が、中学受験を検討される理由として、 

  1. 子供の特性に合う中学校に通わせたい。
  2. 高校受験は提出物など不利な要素が影響するので避けたい。
  3. 学力や個性が似ている仲間に出会える可能性が高いから。
  4. 小学校までの人間関係をリセットしたい。

このような理由があるようです。

 

多様な教育方針や校風を持つ中高一貫校の中から、お子さんに合った学校を選択できること、あるいは高校受験にとらわれず自分の好きなことに打ち込める環境に身を置けることは、発達障害を持つ子にとって魅力的であり、中学受験を検討される方が増えていることは、自然な流れなのではないかと思います。  

  

<関連記事>中高一貫校に通うメリットについて 

【発達障害】保護者が語る中学受験のメリット・デメリット
発達特性を持つ息子と中学受験を経験した私さとが紹介する、中学受験のリアルなメリットデメリットです。

 

2. 発達障害の子の中学受験でつまずくこととは

発達障害を持つ子にとって様々なメリットがある中学受験ですが、一方で勉強を進めていくにあたり、発達障害特有の難しさがあることも事実です。

 

発達特性を持つ子が中学受験で困ることって、何なんだろう?

例えば以下のような問題が起こりがちです。

 

発達障害を持つ子が中学受験で躓きやすい点
  1. 特性によっては集団塾が合わない場合がある。
  2. 塾の課題がこなせない。
  3. テスト・試験で時間不足になる。
  4. テスト・試験でミスを連発する。
  5. 計画を立てて勉強をすすめることが苦手。

 

2-1. 集団塾が合わない場合がある

例えば「こだわりが発動して塾が指導する問題解法を受け入れられない」「気が散りやすくて長時間の一斉授業に耐えられない」といった場合です。

このような場合、進度の速い集団塾の中で勉強の進行を乱すと叱られ、本人がしんどくなる可能性もあります。

 

2-2. 塾の課題量をこなせない問題

処理速度が低めの子勉強に長く集中できない子に起こりがちです。

集団塾は、発達特性のない子でもこなせないほどの課題がでることが多いので、場合によっては課題を調整してもらう必要があります。

 

2-3. テスト・入試で時間不足になる悩み

こちらも処理速度が大いに関係しています。

テスト時間内に終了するよう、その子に合った「テストの受け方」の指導が必要な場合もあります。

  

2-4. ミスを連発して得点を落とす課題

特性のない子でもミスはでるものですが、ADHD傾向のある子は特に基本的なミスを連発してしまうことがあり、どんなミスをするのか、その対処法も併せて、その子の特性に応じて分析・指導する必要があります。

 

2-5. 勉強計画を立てて進めることが苦手

特性のない子でも、小学生が一人で勉強のスケジュールを考えて、遂行することは難しいのですが、発達特性のあるお子さんは特に、周囲の大人のサポートを必要とする場合が多いです。

 

ちなみに…

我が家の息子は、1以外のすべてに当てはまっていました。

   

3. 発達障害の子に合う塾と勉強スタイル

特性を持つ子の中学受験は、これまでお話ししたように発達障害特有の難しさがあるので、その子の特性に合った受験勉強法を考えることがとても大切です。

 

3-1. 勉強スタイルの選び方 

<特性に合った中学受験スタイルの選び方>

 

①可能ならば集団塾で(塾の規模は大きめ)

難しい部分は保護者がフォロー。必要に応じて家庭教師を検討。

   ↓

②大手塾が難しければ、特性に配慮してくれる中・小規模の集団塾を探す

この場合も保護者のフォロー、家庭教師が必要になる場合がある。

   ↓

③集団塾が難しい場合は、専門の家庭教師を検討

 

勉強が得意で、ご家庭で工夫をすれば集団塾でやっていけるタイプの子ならば、大手集団塾に所属し、周囲の受験生と切磋琢磨して勉強していくことが良いでしょう。 

中学受験の場合、特に上位校を目指すのであれば、大手集団塾に所属して充実したカリキュラムのもと勉強するのが、合格への最短距離だというのが一般的な考え方です。

 

戦略を考えなけばならないのは、それ以外のタイプの子供たち。

大手集団塾では難しい、あるいは一定のフォローが必要なお子さんについてです。

 

3-2. 中小規模の集団塾という選択肢 

大手集団塾では難しいタイプのお子さんは、特性の無い子供たちと同じように塾に通わせても、色々な壁にぶつかってしまい、親御さんは「中学受験は難しいのかな?」と思われるかもしれません。

 

しかしそれは、今の学習環境がお子さんに合っていないだけの事。

子供に合った環境で勉強を続けることができれば、中学受験が可能な子が実は多いのです。

 

大手塾が難しい場合にも、中学受験ではなるべく集団塾を検討してみてください。 

集団塾に通う方が良い理由は以下の通りです。 

中学受験で集団塾をおすすめする理由
  • 合格までに必要なカリキュラムが確立していること
  • 周りとの競争効果によりモチベーションを維持しながら勉強できること
  • 様々な受験生のデータを持っているので、合格可能性の高い学校を判断しやすいこと

 

大手塾が難しければ、大手にこだわる必要はありません。

特性に配慮して指導してくれる中・小規模の集団塾の方がうまく受験生活を乗り切れる場合も多いです。

「子供の特性に合った環境」を求めて中学受験をされるのであれば、難関校にこだわらないというご家庭も多いのではないでしょうか。いわゆる「ゆる受験」が良いと思われる方もいらっしゃるでしょう。

このようなご家庭にとって、特性に配慮してくれる中・小規模の集団塾は強い味方です。

 

ちなみに…

我が家の息子も、中規模の集団塾に通いました。

校舎は5つあり、1校舎あたり1学年20~30人程度。講師は科目ごとに違うものの、4~6年生まで同じ講師が担当するアットホームな塾でした。

息子は特に4~5年生の頃、自分が良いと思う解法にこだわってしまったり、(ミスを減らすためにやっている)本文にアンダーラインを引かなかったり…ということがありました。「良いか悪いかわからないけど、先生が言っているから取り合えずやっておこう。」というのは通用しないタイプなのです。

そんな息子に対し、叱って無理に強制するのではなく、やる必要性を丁寧に説明したり、時には放っておいて「指導された方法でやらない不利益」を本人が実感したときに、改めて話してくれたり…本当に柔軟に対応してもらいました

 

3-3. 特性に配慮のある塾の見つけ方

 

でも、特性に配慮してくれる塾って、どうやって見つけるの?

広告などに「発達障害の生徒も受け入れ可」と明記してあればわかりやすいですが、それ以外の一般の塾でも、実は発達障害の子を受け入れる、指導のノウハウを持っている塾はたくさんあります。

 

以下のような塾であれば、発達障害を持つ子に向いている可能性があるので、目安にしてみてください。 

<発達障害を持つ子に向いている塾の特徴>
  • 習い事との両立など、様々なニーズを持った受験生が在籍している
  • 合格実績だけがセールスポイントではない(難関校以外の受験生も尊重される)
  • 1クラス当たりの人数が少ない
  • 保護者の問い合わせに対し、「授業を妨げることが無ければ受け入れる」など、条件付きでも受け入れを明言してくれる
  • 講師が経験豊か(色々な子供に対応してきた経験がある)

※上記はあくまで目安としてお考え下さい。この項目にあてはまる塾がすべて発達障害を持つ子供を受け入れるというわけではありません。 

 

4. 家庭教師を活用する方法と注意点

4-1. 保護者・家庭教師がフォローすべき学習サポート

中学受験は保護者のフォローが不可欠だと言われます。

  • スケジュール管理
  • 教材の管理
  • 送迎
  • 体調管理

など、子供だけではどうしても難しいことは、保護者の協力が必要になってきます。

 

実は家庭でフォローしなければならない部分は他にもあります。

次で挙げるようなことを家庭でフォローするのが難しければ、塾に加えて家庭教師を…という選択肢を考える必要がでてくるかもしれません。 

<集団塾では通常やってくれないこと>
  • 模試やテスト結果から弱点を見つけて強化する(間違えた問題を解きなおす、類題を解く)。
  • 過去問を解き始めたら、捨て問以外の間違えた問題を繰り返し、スムーズに解けるようにする(ここまではフォローしてくれない塾が多い)。
  • 解いた過去問の時間配分を振り返り、本番での時間配分の作戦を考える。

 

発達特性がなくても、小学校高学年でこのようなことを1人で出来る子は、ごく少数です。

発達障害を持つお子さんであれば、なおさら大人のフォローが必要な場合が多いでしょう。

保護者にとってもこれをフォローするのは難易度が高くないですか?

ですが、ある程度受験勉強をしたことのある方なら、こういったプロセスが合格にとても有効だということは、おわかりいただけると思います。 

 

4-2. 集団塾の追加費用を抑え家庭教師を併用する戦略

家庭教師…と聞くと、経済的な面を心配される方が多いと思いますが、集団塾はベーシックなペースメーカーと割り切って追加の講座を取らず、個別対応が必要なことは家庭教師にお願いすれば、経済的な負担はあまり大きくなりません。

また、オンライン家庭教師を利用すれば、比較的予算を抑えて、全国各地にいる経験豊かなプロ家庭教師に依頼することができます。ご自宅の場所は関係なく、発達障害の子の指導を得意とする講師を見つけやすいのも魅力です。

 

4-3. 発達障害に強いオンライン家庭教師おすすめ2社

 

自分にあった先生が選べる!【家庭教師のサクシード】

 

オンラインと対面指導の両方が選べます。

 

中学受験コースをはじめ、発達障害コース不登校コースなど様々なコースがあり、生徒のニーズに合わせて多種多様な授業を行います。

登録数7万人超の講師の中から、プロ講師限定女性限定出身校限定して依頼することも可能。

講師は何回でも交代自由なので、講師との相性が気になる発達凸凹さんにも安心です。

 

入会金・解約手数料・教材費は全て無料で料金を抑えている点がとても良心的だと思います。

学年が上がっても、科目数が増えても追加料金はありません(1回の授業で複数科目受講可)。

 

★★★★★★★★★★★★ 

 

家庭教師ファースト

 

オンラインと派遣が両方選べる家庭教師で、派遣型は全国各地に展開しています。

 

こちらも発達障害専門コースを設けている点が大きなポイントではないでしょうか。

発達障害を持つ子供を教えるノウハウを持った講師が指導にあたってくれる点が心強いです。

 

講師が宿題を1日分ずつ出して、普段の生活の中で、いつ・何を勉強すればよいか提案してくれるので、勉強スケジュールを考え、遂行するのが苦手なお子さんも安心です。

 

保護者からのヒアリングも重視しています。

 

そして、意外に珍しいのが、体験授業を実際に担当する講師が行うという点。

家庭教師派遣の会社でありがちなのが、授業の上手い本部の職員が体験授業を行い、入会させるというもの。これでは、講師と子供の相性や講師の指導スキルを見ることはできません。

発達特性のあるお子さんの勉強を指導する場合は、講師がその子の特性を理解して進められるかが大事ですから、授業を受けてみて相性を見極めてから始められるのは、とても安心できますね。

 

 

 

いかがでしたか?

この記事が中学受験をご検討中のあなたのお役に、少しでも立つことが出来たら嬉しいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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