<2025年5月更新>
この記事にはプロモーションを含みます。
ギフテッド2Eの子どもには、優れた能力と発達障害の両方の特性が見られ、家庭での育て方に悩むケースも少なくありません。
この記事では、わが家の実体験をもとに、特徴やリアルな姿をまとめました。
本記事を読んでいただくと、
- ギフテッド、2Eの子供の特徴
- ギフテッド2E児のリアルな姿
- 2E特有の生きづらさ
について知って頂くことができます。
<人気記事>


1.ギフテッド2Eってどんな子?
1-1. 2Eはギフテッド+発達障害
「2E」とは「twice-exceptional(2重に例外)」を意味します。
ギフテッドと発達障害の特性を両方持つ人のことを「2E」「ギフテッド2E」と言います。
発達障害の特性を持つ人の中でギフテッドの性質を持つ人は一部であり、ギフテッドの中でも発達障害の特性を持つ人と持たない人がいます。

ギフテッドの定義
「ギフテッド(gifted)」とは高い知能や特定の分野で優れた才能を持つ人のことを言います。
ギフテッドについて世界的に統一された基準はありませんが、一般に
- WISCなど検査の結果、IQが130以上あること
- 生まれつき特定の能力が非常に突出していること
が一応の基準と言われています。
勉強とギフテッド
ギフテッドであれば学業の成績が良いとは限りませんが、興味関心のある教科については非常に高い成績をおさめる傾向にあります。

ギフテッドの子の割合と教育現場での難しさ
人口に対するIQ130以上の人の割合は約2%とされています。
アメリカでは、全体の約6%にあたる子供たちがギフテッド教育を受けているので、アメリカのギフテッド教育を受ける基準が、IQだけではないことが分かります。
一方、日本の学校教育の現場では、残念ながらギフテッドの支援がほとんどうけられないのが現状です。
1-2. 2E児に見られる生きづらさの中身
得意・不得意の凸凹が大きく、誤解されやすい
2Eギフテッドは、ある分野では突出した才能を持つ一方、発達障害があるために苦手なことはとことん苦手で、得意と苦手の差が非常に大きくなる傾向があります。
非常に高い部分があるがゆえに、苦手な部分を「努力不足」や「ふざけている」と勘違いされて叱られる場合があり、「こんな簡単なこともできないのか」と自尊心が傷ついてしまう場合もあります。
苦手・得意の両面にサポートが必要
2Eの子供には、突出した部分と苦手な部分の両面に対するサポートが必要です。
日本では特別支援教育により、発達障害による苦手な部分については、ある程度サポートが可能になってきました。
しかしギフテッドに対する教育現場での支援はなく、2Eの子供はマイナス面にばかり注目されがちで、才能に気づかれることなく過ごしている場合が多いそうです。
2Eの子供にとって、得意なことを認められ伸ばしていくことは、自分に対する評価を高め、学習意欲の向上や将来のキャリア形成にとても重要です。
2. わが家のリアルな2E体験
さて、お読みいただいている方の中には、

わが子が2Eなのでは?
という疑問を持って、この記事にたどり着かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは2Eである息子の幼少期と現在の姿をご紹介します。
2Eの子がみんな同じ特性を持つわけではありませんが、2Eの子供について具体的なイメージを持っていただくためにあえて細かく書いてみます。
お子さんの特性を知る一助になれば嬉しいです。
2-1. 幼少期の様子
【幼少期①】とにかく手がかかる!育てにくさMAXだった日々
自閉症スペクトラムの特性でもある「こだわり」が強いタイプで、自分の想定した経過で物事が進まなければ、癇癪を起したり、反抗的になっていました。
ギフテッド特有のOE(過度激動)もあったのだと思われますが、感情の起伏が非常に激しかったです。
療育の先生からは「指示を通すのが針の穴に糸を通すより難しい」と言われていました。
・指示が通らない
・場面の切り替えが難しい
・こだわりが強い
・人とコミュニケーションをとることが難しい
俗にいう非常に「育てにくい子」でした。
初診の段階で主治医から「検査はこれからですが、発達障害があります。アスペルガータイプかな?」と言われました。
自分が納得しないと大人の言うことを聞きませんでした。
納得するまで説得するのがとても大変だったので、子育ては忍耐が必要。
1つ1つの行動に時間がかかりました。
【幼少期②】まさか高IQだとは思わなかった親たち
3歳で受けた新版K式発達検査では、DQ90。
幼少期は、全IQや言語理解が非常に高いことについて、私たち親は気づいていませんでした。
質問しても答えないことが多かったので、「言葉が理解できないから答えないのかな?」と思うこともありました。
ですが実際は、質問を理解できないのではなく、「聞いていない」あるいは、「理解していても答えたくない」状態だったようです。
主治医からは「この子は解っていないようで、言葉をよく理解している。」
療育の先生からは「とても頭が良い子ですよ。」
と言われましたが、私たち親にはわかりませんでした。
2-2. 現在の様子
【現在①】WISCの数値が安定
小学校高学年で受けたWISC‐Ⅳの4指標は
・言語理解150台後半
・知覚推理120台
・ワーキングメモリー120台
・処理速度110台前半
4指標の高低差が非常に大きい結果でした。
その後も、ここ6、7年はWISCの数値に変化はなく、この数値で落ち着いたのだと思います。
全IQは136~140あたりです。
【現在②】育てにくさが和らぐ
幼少期は、子育てが大変だった息子ですが、小学校高学年以降、ダメなことは注意すれば聞きますし、外出先で困るようなことはなくなってきました。
成長により、折り合いをつけられる部分が増えたのだと思います。
【現在③】集団行動は苦手・人間関係には課題も
集団行動は今も得意ではなく、学校行事は気が重いそうです。
学校では、話す相手はいますが、親友と言える人はいないのだとか。
中学生以降は、元気がよくやんちゃなタイプの子を「精神年齢が合わない、幼稚だ。」と言って嫌うようになりました。
本人にも、「自分のことを話しすぎてしまう」「相手の立場に立つのが苦手」などコミュニケーションには多くの課題があります。
【現在④】自分の特性を意識し始めた
苦手なことについて壁にぶつかり、「どうしてこんな簡単なことができないんだ。」と落ち込むこともあります。
自分の苦手を把握しつつあります。
最近では、苦手なことについて「最低限のことをササっとやって、とりあえず終わらせよう。」と割り切ることができるようになってきました。人に助けを求めるスキルをもう少し身につけてほしいと思います。
【現在⑤】勉強にも凸凹がある
勉強(英数国理社)は基本的に得意です。
特に得意科目(英・理)が突出しており、まあまあできる教科との差が激しいです。
美術や技術・家庭科などの実技教科は苦手で、やる気がありません。
2Eの子どもの家庭での接し方や親の工夫については、こちらの記事で詳しくまとめています。

いかがでしたか?
これからも発達特性を持つ子の育児に、少しでも役立つ情報を配信していきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
関連記事はこちら↓


