<2024年1月更新>(本ページにはプロモーションが含まれます)
幼い凸凹ちゃんの問題行動はずっと続くの?
発達特性を持つお子さんを日々育てていると、お子さんの特性から来る「困った行動」があってもなかなか解決が難しいですよね。
これ、いつまで続くんだろう…。
と、時には途方に暮れてしまうこともあるのではないでしょうか。
今回は、
「幼児期の問題行動や周囲が困ってしまう行動が、成長と共にどう変化していくのか?」
というお話です。
発達障害を持つ子は、特性がそれぞれ違います。
問題行動の変遷も、その子によって異なってくると思います。
我が家と読者様のご家庭では、違った変遷をたどるかもしれません。
ですが、色々な子供の成長パターンを知っておくことはとても意味のあることだと思います。
よろしければ是非、我が家の奮闘記を読んでみてください。
この記事を書いている私さとは、ASDとADHDの特性を持つ男子学生の母で、ライターです。
幼少期は大変な育児を経験しましたが、専門家の指導の下、現在は穏やかに毎日を息子と楽しんで過ごしています。私たちについて、詳しくはプロフィールをご覧ください
【悩み別】問題行動の変化(2歳~15歳)
悩み① 「○○やめて」が聞けない
<2歳>無視
人に迷惑をかけること、危ないことをしようとして、大人から「やめて!」と叱られても、全く無視。
そのような場面をなるべく避けるようにする。
避けられない場合は体で止めるが、そうすると大パニック。
周りの目が辛い…
<5歳>基本的に聞かない
否定的な言葉がけがよくないと知り、親は肯定的な言葉がけ(「○○しようね。」)をするよう気を付ける。
が、基本的に聞かない。
注意は必要最小限に絞る。
どうしてもダメなことは視覚的に分かりやすく、理由を説明する。聞き入れるまで説得。
とにかく一つ一つ納得させるのに時間がかかる。
その間、周りの目が辛い…
<8歳>反抗的態度
注意すると、否定されたと感じるようで、反抗的な態度をとる。
落ち着いてから理由を聞いたり、共感しながら話すと、その場では反抗して聞き入れられなくても、案外頭に入っている。
でもやっぱり、周りの目が辛い…
<12歳以降>注意されるとやめる
注意すると、とりあえず「はーい。」「わかった。」と言って、それ以上の追及されることを避けるようになる。
基本的には、注意されるとやめる。
厳しく言いすぎると、「俺はダメだー。」と自信を失ったり、過干渉っぽくなるので、親の方が言い過ぎに気を付ける。
悩み② 外出先で切り替えができない・こだわりが出る
<2歳>帰れない・パニック連発
外出すると、切り替えが苦手で何時間も家に帰れない。
自分の思うようにならないとパニックになる。
基本、スーパーなどへは連れて行けない。
<5歳>スケジュール必須
外出の際は工程表を書く。
乗り物にはこだわりがあるので、「○○バス△番線□時下車」と書いて、事前に納得しないとこだわりが出て動けない。
急な予定変更は難しい。
初めての場所や人が多い場所は荒れるので、なるべく避ける。
エレベーターへのこだわりが強い。
自分が思うように操作できないと怒りだして、周囲の人に迷惑をかける。でもエレベーターを見たら乗らないと気が済まないので、基本スーパーには連れて行けない。
<10歳>少し気楽に
ようやく、人の迷惑になるような行動が減る。
このころから一緒にお出かけするのが、楽になる。
興味があるものを見つけると、1人でフラッと行ってしまうことがあるので、キッズ携帯は必携。
旅行や不安そうなときなど、特別な時は紙に書いてスケジュールを説明することもあった。
<13歳以降>予想外の成長ぶり
ずっとスーパーに連れて行けなかったので、物の値段があまりわからない。
金銭感覚を養うために、スーパーで値段を見たり、新鮮な商品を選ばせる。
帰りは荷物をたくさん持ってくれる。
息子との買い物が、母は楽しみになる。
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悩み③ 集団活動が苦手
<2歳>参加しない
プレ幼稚園が始まっても、数日は教室に入らない。
慣れてからも、自分の興味のある活動しか参加しない。
みんなでさようならの挨拶を…というときに、自分のタイミングではないので、大絶叫パニック。(毎回、親は最後の挨拶が恐怖。)
<4歳>慣れているものは参加
幼稚園は加配あり。
慣れてくると、いつもの活動はできるようになる。
イレギュラーな活動や行事は難しいので、加配の先生と見学することも。
(行事の度、母は冷や汗の連続で、終わると数日体調が悪くなる)
発表会でみんなと並んで合唱ができて、親は驚く。
<6歳>みんなと同じを望み、加配拒否
自分だけ加配の先生がそばにいることを嫌がるようになる。加配終了。
宿泊保育や運動会、色々ありながら、行事は自ら進んで参加。
<7歳>普通級の試練
親は支援級を希望していたが、主治医・療育の先生のすすめで普通級を選択。
6時間座って授業を受けられることに親は驚く。
(↑主治医や療育の先生は授業を受けられると考えていたが、親は想像ができなかった。)
担任の先生が療育先からアドバイスを受け、色々と工夫してくださる。
GW明けに蕁麻疹が出て、しばらく学校を休む。
イレギュラーな活動では、補助の先生がついていただくこともあった。
<9~12歳>問題が減少
集団生活ではあまり困らなくなった。
(人間関係の悩みの方が増える。)
<14歳以降>やっぱり集団は嫌い、だけど…
授業中、同級生が騒がしく、その様子を見て「精神年齢が低い」と嫌悪感を示す。
同級生の集団に対する違和感が増大。
一部の友達以外とはあまり関わろうとしない。
参加しなければならない行事は、気が重いながらも参加。
悩み④ 挨拶ができない
<2歳>無反応
「こんにちは。」「バイバイ。」とあいさつをされても、無反応。
<5歳>逃げる
「こんにちは。」と言われると、それが嫌で逃げ出す。
<7歳>知っている人に挨拶
学校の先生や知っている人には、挨拶ができる。
人の顔を覚えるのが苦手なので、近所の人や友達のお母さんに挨拶されても、知らない人だという認識なので無視。
<12歳以降>場面ごとに判断
知らない人でも、シチュエーションによって挨拶が必要な場合を理解できるようになる。
まとめ
問題行動の変化を15年間記録して、わかったこと
色々な変遷をたどってきた息子の「困った行動」ですが、今振り返って言えることは、
・成長と共に、困った状態は解消されることが多い。
・ただし解消される時期は、予想よりだいぶ遅い。
・根本的な特性は変わらない。が、自分で折り合いをつけるようになる。
・環境調整をし、二次障害を防ぐことで、解決する可能性が上がる。
以上の点です。
もちろん色々な特性、環境によって、まったく違った経過をたどるお子さんも多いと思いますが、比較的穏やかに過ごされている方々の中には、子育てをしていて、こういう感想を持たれている方がかなり多くいらっしゃるのではないでしょうか。
問題行動に悩んでいる方へおすすめの記事
↓子供が「言うことを聞かない」理由別に対処法をまとめています。
↓スケジュール作成で育児が楽になる理由と作成方法をご紹介
問題行動に悩んでいる方へおすすめの本
最後に、問題行動に悩まれている、幼い凸凹ちゃんの保護者様におすすめの本を、特に役に立つと思うものを厳選して2冊ご紹介します。
発達障害の子供を伸ばす魔法の言葉かけ
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shizu (著), 平岩幹男 (監修)
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この種の本は色々あるのですが、実践例が書かれていても、実際に取り入れるのは難しい、続かない場合が多いです。
ですが、この本は違います!簡単にできて生活の中に取り入れやすい内容です。
発達障害の子供に対する基本的な接し方が詰まっている上に、読んでいて心穏やかな育児へと導いてくれる1冊。
「育てにくい子」と感じた時に読む本
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佐々木 正美 (著)
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こちらは非常に著名な児童精神科医、佐々木正美先生の本です。
発達障害の有無を問わず、育児に大切な根本的内容が書かれているので、診断の有無は関係なく「育児が難しい」と感じるすべての方にお勧めの本です。
Q&A形式で、色々な問題行動が取り上げられており、様々な年代の子供について悩みに答えてくれる内容になっています。
読んだ後には、不思議と心が温かく、楽になる1冊。
いかがでしたか?
今、幼児期の凸凹ちゃん育児に奮闘していらっしゃるあなたに、少しでもお役に立てることがあると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。